彦根繍
2009年03月01日

●品目
彦根繍(ひこねぬい)
●品目の種類
刺繍
●取材対応
青木恒雄(青木刺繍代表取締役)
●技の工程
①白下地-生地染-下絵-箔加工-手刺繍-彦根繍
②祭礼幕等-原図-手刺繍-彦根繍
●技の概要
日本の風景を刺繍で表現し、明治37年にはセントルイス世界万国博覧会に出品、日本文化のシンボルとして、芸術の香り高い彦根繍は貿易刺繍と呼ばれて高い評価を受けた。着物などの美しさが一段と強調されるが、現在は高級呉服のほか、国内向けの祭礼幕、装飾品等の刺繍に独特で高度な伝統の技を伝えている。
●取材の内容
彦根繍の青木恒夫さんにお会いするため、彦根駅の近くにある工房を訪ねた。工房は旧校舎のようなたたずまいで、趣深い。青木さんの案内で、まずは応接室でお話を伺った。彦根繍ではかつて刺繍の学校も経営されており、旧校舎のような工房はその名残だという。青木さん自身はもともと他企業で働いていたが青木家に婿入りした後、この仕事を継いだのだという。後継ぎは今のところおらず、将来的にどうなるかはわからないのだそう。しかし、良いものを良心的な価格で提供していることから注文が耐えることはない。一つのものだけにこだわらず、刺繍に見える生地の開発や祭礼幕の大型の刺繍など、ニーズや新しい技術をいち早く取り入れてきたこともその要因と言える。
実際に工房を見せていただけることに。1階には大きな祭礼幕用のサンプルが出ており、目の血管や肉付きなど細部まで表現されており、今にも動き出しそうな雰囲気である。同じ1階には数十年前の素晴らしい刺繍が残されており、その表現力は今の最も上手な職人でも製作できないかもしれない代物だ。
2階に上がると職人さんたちが机を並べて作業をされていた。黙々と作業をされる方、青木さんの意見を聞きに来る方など様々だが、その細やかさと出来栄えは見事。一般的に反物に刺繍を入れるとなると1つの刺繍に数十万から数百万の値が付くのだそう。「やはり経験と才能がものをいう職人の世界、一朝一夕には行かないことが後継者離れの原因かもしれない」と言う。
これだけ素晴らしいものばかりを見せていただくと、このまま費えてしまうにはあまりにもったいないワザである。是非とも残されていくことを願いたい。
●体験・見学情報
体験 - なし
見学 - 応相談、要予約
●取扱商品
着物刺繍、祭礼幕刺繍等
●お問い合わせ
有限会社 青木刺繍
TEL:0749-22-1258 FAX:0749-22-2144
住所:彦根市京町三丁目4-54
※取材者※
迫間
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