雲平筆
2009年03月01日

●品目
雲平筆(うんぺいふで)
●品目の種類
筆
●取材対応
藤野雲平(筆師第15世 藤野雲平)
●技の工程
鹿毛・イタチ毛・タヌキ毛-櫛抜き-先寄せ-寸切り-練りまぜ-芯立て-紙巻-上毛巻-糸締-管込み-糊固め-仕上げ干-雲平筆
●技の概要
江戸初期(1615年)京都にて創業し、その後正徳年間、5代雲平の時に、近衛予楽院家公より「攀桂堂(はんけいどう)」の号を賜った。芯毛を上質の和紙で巻き固め、その上に上毛をかけ、麻糸で締めるという製法の巻筆である。腰が強く、力強い筆線が出るのが特徴で、書道家に人気が高い。原料の動物の毛の選別には目をこらし、工程の中の「芯立て」には特に時間をかける。
●取材の内容
雲平筆は今からおよそ400年前の元和年間、初代藤野雲平が京都において筆工を営んだことに始まる。禁裏御所の御用達を賜り、書道家元の有栖川宮家にはしばしば筆をお納めする。また正徳年間、五世雲平の時、近衛予楽院家煕公より「攀桂堂(はんけいどう)」の屋号を賜る。明治20年、十二世雲平の時には、有栖川熾仁親王殿下より、長さ二尺九寸、差し渡し三寸八分、筆行七寸八分の図を自らお示し遊ばされ、「純山馬毫にてそのような筆を制せよ」との特別注文を仰せ賜り、その節、“遠祖の流れを今に書き伝う筆はふじのにかぎりけるかな”の歌を賜る。 大正12年の関東大震災に罹災し、現在の地に転居。先代雲平は、昭和41年に滋賀県無形文化財の認定をうけ、昭和49年に労働大臣賞を受賞している。
昭和五十年には昭和天皇皇后両陛下に製筆の技術台覧の栄を賜ったり、昭和五十四年、宮内庁のご依頼をうけ天平勝宝四年大仏開眼供養に用いた「天平筆」模造品を奈良正倉院にお納めし、平成七年には、皇太子雅子両殿下に技術の台覧を賜るという大変名誉のあるお仕事をされてきている。また、NHK総合テレビ番組『手仕事日本』で雲平筆の巻筆技術が全国に紹介されたこともあった。
当筆の種類としては、「天平筆(雀頭筆)」「筆龍籐巻筆」「弘法大師流筆」「藤原定家卿筆」「上代様筆」「光悦筆」「道風朝臣用筆」などがあり、これらは中国唐代に淵源をもつ「巻筆」と呼ばれるもので、紙を腰に巻く伝統技術を今に伝えている。
一子相伝をずっと守ってきており、今は一時外へ修行へ出した次代のご子息とともに雲平筆を製作し、技術を伝承している。その作業は大変繊細で、一つ一つ手で作られるところも筆に精魂込めている様子が伺える。
そんな藤野さんのこだわりは、「良い筆を作るには自分でも書けない」といけないと言うだけあって、藤野さん自身、書には大変造詣が深い。また、書き手の好みに合わせて筆を作るというこだわりもあり、その試行錯誤がまた楽しいという。そういったものづくりへの姿勢が長い歴史の中で雲平筆の愛好家を増やしてきた要因のひとつではないかと感じる。
●体験・見学情報
体験 - なし
見学 - 要相談
●取扱商品
毛筆、天平筆、山馬毫藤巻筆
●お問い合わせ
筆師第15世 藤野雲平
TEL:0740-32-0236
住所:高島市安曇川町上小川90-6
※取材者※
迫間
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